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2007年5月 4日 (金)

ボーカリスト ロッド・スチュワートの巻(1)

最近歌詞の入った音楽はしんどくて聴く気になれないんですよね。しかももともとボーカルはほんの限られた人のCDしか持っていませんし。

そんな中、最もよく聴くのは「ロッド・スチュワート」。最近彼のCDをターンテーブルに置く頻度が随分減ったものの、それでもやはり今も昔もアルバムが発売されれば最も聞き込むボーカリストです。なので、ロッドに関する豆知識は日本でも有数ではないかと思う。例えば、彼のミュージシャンとしてのキャリアを世界最短かつ詳細に説明すると以下のようになる。

ロング・ジョン・ボルドリー・バンド⇒フーチークーチーメン⇒ショットガン・エキスプレス⇒ソロ⇒ジェフ・ベックグループ⇒フェイセス⇒ソロ(ロック⇒スタンダード⇒クラッシクロック)

知らない人には、何が何だか分からないでしょうが、マニアなら納得の単純明快かつ正確なロッドの歴史。

さて、そもそも大物にはそれなりの逸話・伝説があるものだが、ロッドにも真偽のほどはともかくとしてたくさんの伝説が語り継がれている。

・逸話1「お前、なかなかいい声してるじゃないか。ブルースを歌うにはもってこいだぜ」(ロング・ジョン・ボルドリー):これは、プロサッカー選手として地元スコットランドのチームと契約したものの、連日の靴磨きに辟易して退団。その後、ジプシーして放浪していたロッドがプロミュージシャンとなるきっかけとなった逸話だ。イギリスのとある駅のベンチでいつものように毛布に包まって寝ていたロッド。そしていつものようにが朝目覚めた時に鼻歌を歌ったらしい。それを偶然向かいのホームで聴いていた当時イギリスのアンダーグラウンドシーンでは既にメジャーなミュージシャンだったロング・ジョン・ボルドリーが発した言葉と言われている。こうして、ロッドのプロミュージシャンとしてのキャリアがスタートしたのだそうだ。

・逸話2:「こいつなんだ。俺がずっと探していたのは」(ジェフ・ベック):プロデビューしたものの、鳴かず飛ばずで片田舎のクラブで歌っていたロッド。当時はブルースシンガーだったらしい。そして、ヤードバーズのリードギタリストとしてメジャーになり始めていたジェフ・ベックがたまたまそのクラブでお酒を飲んでいた。その時に、ロッドの歌声を耳にして発した言葉。当時(1960年代半ば)、ジェフ・ベックはヤードバーズでの活動に飽きたらず、自分の理想のバンドを作るべくメンバー集めに奔走していたそうです。そんな時に、聴いたロッドの歌声に感動し、自らのバンドのリードボーカリストとして迎え入れることにしたとのこと。

何だか、本当にうそ臭い逸話なんですが、その後やっぱりこの逸話は本当だったんだ、と思わせるインタビューや記事を目にすることがありました。ジェフ・ベックがソロギタリストとして既に不動の地位を築き終えていた80年代前半のインタビューでロッドのことを訊かれて答えています。袂を分かって以降、それぞれ違う音楽的路線を歩んでいた二人の関係に興味があるインタビュアーが次のような質問をしました。特に、ロッドが売れ線に走って商業的には成功していたもののロックソウルを失ってつまらなくなっている、との世間の声が強かった時期です。「かつてあなたのバンドのボーカルだったロッド・スチュワートについてどう思いますか?嫌いになったりしましたか?」。それに対してジェフはこう答えています。「あんな才能に溢れたボーカリストを嫌いになるわけなんてないだろう」。やっぱり、認めているんですね、ロッドのことを。(続きは次回)

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